Low-Fidelity

はじまりは、何かのおわり

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

芝生にさす月あかり

It is the nature of water to flow into a lower place , people aim at higher. 人であるならば、高い所を目指すべきなのであろうが、水と一緒にただただ下っていく僕は、ひとでなしになった。 手をつなぐ、肩に手を回す、髪に触れる、頭をなでる、顎に手…

隣の芝生で荒れる風

「何となく、今年はよい事あるごとし。元日の朝、晴れて風無し」たしか、その年も穏やかな元日だったと思う。毎年元旦には、どんな天気であろうとも、部屋の窓を開けこの句を詠む。いささか安易ではあるけれども、笑う門にしか福は来ない。 渋谷から最寄りの…

隣の芝生に吹く風

風向きが急に変わることがある。 追い風が逆風に変わっていたり、西の高気圧がなくなっていたり。 しかし、寒い冬に向かっていくのか、温かい春なのかは、 突発的に風が吹くかどうかで異なる。この時の風は、結果的に、強い南風だった。 まだ大学を卒業でき…

隣の芝生にはいったら

一目惚れは、何度かしたことはあるのだが、 間違いなのに、間違いのまま進んでしまったことがある。 彼女をはじめて見たのは、栞代わりに使われていた写真だった。 モデルの雑誌の切り抜きかと思ったくらいによく撮れた写真で、 民族衣装に身を包み微笑んだ…

池袋の風に乗って

「このお店、人妻を売りにしてるけど、私は違うの。 がっかりしたら、ごめんね。」 大丈夫です、とかむしろそこは期待してませんでしたとか、 緊張していて曖昧なことしか話す余裕がなかったこと、 受付した時点で人妻なんてキーワードはすで忘れていたこと…

はじめに。

突然だけど、失恋をした。 別に初めてでもないし、これからもあるのだと思う。 それでも、どこかに吐き出さねばならないほど、やっかいな経験だった。 たぶん、いままで以上に何かを覚悟していたし、それが重すぎたとも反省している。 きっと。 トラウマとい…